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鮭の旬はいつ?種類ごとに変わる今一番美味しい産地と選び方をプロが解説

「鮭の旬は秋」と思う人は多いでしょう。

日本では「秋鮭(あきざけ)」が定番で、秋の味覚として親しまれています。

しかし、鮭の旬は秋だけではありません。

北海道などの産地では、春から秋にかけて季節ごとに異なる鮭が旬を迎え、それぞれの時期で脂ののりや味わいが変わり、楽しみ方もさまざまです。

この記事では、鮭の種類ごとの旬から美味しい鮭を選ぶための3つのポイントまで、北海道の生産者団体「北海道ぎょれん」がわかりやすく解説します。

PROFILE
執筆者
ぎょれん販売株式会社 直販部部長
山田 健太
KENTA YAMADA
1977年生まれ。北海道根室市出身。2000年ぎょれん販売(株)入社から現在まで20年以上、通販業務を担当。趣味はキャンプ。
保有資格
食生活アドバイザー2級 / 中級食品表示診断士

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品種と季節で変わる!鮭の種類別「旬カレンダー」

鮭と一口に言っても、日本で流通しているものには様々な種類があります。まずは、北海道を代表する6つの鮭の旬と特徴を一覧表でご紹介します。

【鮭の種類別・旬カレンダー一覧】

種類旬の時期脂のり主な産地特徴
秋鮭9月~10月★★☆☆☆オホーツク海沿岸、知床半島さっぱり万能。いくらも同時に楽しめる。
時鮭(ときしらず)4月〜7月★★★★★北海道東部、日高沿岸若い白鮭。脂が抜群にのって柔らかい。
紅鮭6月〜8月★★☆☆☆根室(国産は極少量)旨味が濃厚。身が締まって崩れにくい。
サクラマス3月〜5月★★★☆☆日本海側(積丹・余市)、三陸上品な甘みと繊細な身質。幻の高級魚。
キングサーモン4月〜6月★★★★★根室、釧路(国産は極少量)鮭の王様。濃厚で霜降り状の脂が濃厚な味わい。
カラフトマス7月〜8月★★☆☆☆オホーツク海沿岸(斜里、網走など)脂肪分が少なく、淡白な味わい。

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鮭の種類ごとの特徴とおすすめの食べ方

1. 秋鮭(あきざけ)

【旬の時期:9月〜11月】

日本人にとって最も馴染み深い秋鮭。一般的に「白鮭(しろざけ)」と呼ばれる種類で、秋に産卵のために日本の川に戻ってきたものを「秋鮭」と呼びます。

特徴と味わい

秋鮭は、産卵を間近に控えているため、時鮭と比べると脂は控えめです。その分、身が締まっており、たんぱく質が豊富。味わいはさっぱりとしており、どんな料理にも合わせやすい万能選手です。

川で産まれた鮭は海へと下り、大きく成長して再び産まれた川へと帰ってきます。北海道では戻ってくる鮭を、海に仕掛けた大型の定置網で捕まえています。水揚げのピークは9月・10月。この時期に漁獲される鮭は『秋鮭』と呼ばれ、北海道のほぼ全域で漁獲されます。

そして、秋鮭の最大の魅力は、なんといっても「いくら(筋子)」です。お腹にたっぷりと卵(または白子)を抱えており、この時期は「生筋子」が店頭に並びます。鮭本体といくらを同時に楽しめるのが、秋鮭の旬の醍醐味です。

おすすめの食べ方

  • 塩焼き: 日本の朝食の定番
  • ちゃんちゃん焼き: 北海道の郷土料理
  • 石狩鍋: 鮭のあらと野菜の味噌鍋
  • ホイル焼き: ふっくら蒸し焼きで

買いどきのポイント

9月に入ると「秋鮭漁解禁」のニュースが流れ、市場が一気に活気づきます。11月頃まで漁期ですが、特に10月の中旬までに脂ののりといくらの熟度がピークを迎えます。

2. 時鮭(ときしらず)

【旬の時期:4月〜7月(5月〜6月が最盛期)】

「時を知らない鮭」と書いて、「時鮭(ときしらず)」。その名の通り、秋の産卵期(旬)ではない春から初夏にかけて獲れる鮭です。

特徴と味わい

時鮭の正体は、秋鮭(白鮭)と同じです。産卵のために北海道に戻ってきた鮭を「秋鮭」と呼ぶのに対し、「時期を間違えて北海道に寄って来た」という意味から、5月~8月に漁獲される鮭のことを「ときしらず」または「時鮭」と呼びます。

漁期はおおよそ4月~7月で、5、6月が最盛期とされており、秋に産卵のために川に戻る秋鮭とは異なり、時鮭はまだ若く、産卵の準備が整っていない状態で回遊しているところを漁獲されます。

産卵に栄養(脂)を使う前のため、その栄養がすべて身に蓄えられています。そのため、秋鮭と比べると脂ののりが抜群に良く、身がふっくらと柔らかいのが最大の特徴です。

おすすめの食べ方

  • 塩焼き: 脂がじゅわっと溢れ出し、白米との相性抜群
  • 刺身・ルイベ: とろけるような脂の甘み
  • ホイル焼き: ふっくら柔らかな身質を堪

買いどきのポイント

時鮭もサクラマス同様、漁期は短めです。4月頃から出回り始め、5月〜6月が最盛期、7月には終わります。「初夏の鮭」として、この時期にぜひ味わっておきたい逸品です。

3. 紅鮭(べにざけ)

【旬の時期:6月〜8月(北洋産・輸入品)】

鮭の中で最も身の色が濃く、鮮やかな紅色をしていることから「紅鮭」と呼ばれます。紅鮭は生まれながらに赤い色素を持っており、赤色が深いのは餌の影響によるものです。

特徴と味わい

紅鮭は、脂がのっている時鮭やキングサーモンとは対照的に、脂は比較的少なめです。その分、身が引き締まっており、鮭本来の「旨味」が非常に濃いのが特徴です。 味わいは濃厚でコクがあり、昔ながらの「しょっぱい鮭」が好きな方には特におすすめ。身がしっかりしているため、加熱しても崩れにくいです。

主な産地

日本国内では紅鮭(降海型)の漁獲は少なく、市場に流通するものの多くがロシア産やアラスカ産、カナダ産の天然物です。

北海道では一部の湖(屈斜路湖や支笏湖)に陸封型の「ヒメマス」(北海道では、アイヌ語由来の「チップ」という呼び方をします)が生息していますが、これは紅鮭とは別の流通形態です。旬の6月〜8月は、これらの北洋産地での漁獲・加工時期にあたります。

おすすめの食べ方

  • 塩焼き: 旨味が濃く、シンプルが一番
  • お弁当・おにぎりの具: 昔ながらの定番
  • お茶漬け・ほぐし身: しっかりした身質で存在感抜

買いどきのポイント

輸入品がメインのため通年手に入りますが、旬の時期(6月〜8月)に北洋で漁獲・加工されたものは、脂ののりと旨味のバランスが最も良いとされています。「新物」や「旬獲れ」と表記のあるものを選ぶと良いでしょう。

4. サクラマス(本鱒)

【旬の時期:3月〜5月】

春、桜の咲く季節に旬を迎えることからその名がついた「サクラマス」。まさに春の訪れを告げる魚です。

特徴と味わい

サクラマスは、川で生まれて海に下り、大きく成長して産卵のために川に戻ってくる「降海型」のヤマメです。一生を川で過ごすヤマメとは違い、海の豊富な栄養を蓄えているため、その身は格別です。

北海道日本海沿岸の島牧・厚瀬漁港では3月下旬から5月中旬にかけて水揚げが行われ、「見た目の美しさと上品な味わい」が特徴とされています。

身の色はサーモンピンクというよりは、上品な淡いオレンジ色。鮭類の中では比較的水分が多く、身質は非常に柔らかく繊細です。脂はしつこくなく、上品な甘みととろけるような食感が特徴で、「幻の高級魚」とも呼ばれます。

おすすめの食べ方

  • 刺身・ルイベ: 繊細な身質と上品な脂を味わうなら一番
  • 塩焼き: 皮目の香ばしさとふっくらした身のコントラスト
  • ムニエル・ホイル焼き: 柔らかい身質を活かした調理

買いどきのポイント

サクラマスは漁獲量が少なく、旬の時期が3月〜5月と非常に短いため、市場に出回る期間も限られています。まさに「旬を逃すと翌年まで待つ」魚の代表格。見かけたら迷わず手に入れることをおすすめします。

5. キングサーモン(和名:マスノスケ)

【旬の時期:4月〜6月(国産天然物)】

その名の通り「鮭の王様」、キングサーモン。鮭類の中では最大級の大きさを誇り、大きいものだと体長1.5メートル、体重30kgを超えることもあります。

特徴と味わい

キングサーモンの最大の特徴は、圧倒的な脂ののり。全身に霜降り肉のようにきめ細かく脂が回っており、そのリッチで濃厚な味わいはまさに王様の風格です。身は厚く、食べ応えも抜群。

スーパーでよく見かける「サーモン」の多くは、チリやノルウェーで養殖されたアトランティックサーモンやトラウトサーモンですが、キングサーモンはそれらとは一線を画す旨味とコクを持っています。

主な産地

国産の天然物は極めて希少で、年間の漁獲量はわずか数十トン程度です。北海道の根室海峡、釧路、えりもなどで水揚げされますが、市場に流通するキングサーモンの大半はカナダ、アラスカ、ロシアからの輸入品(天然・養殖)です。

おすすめの食べ方

  • ムニエル・ステーキ: 外はカリッと、中はジューシー
  • スモークサーモン: 最高級品として珍重される
  • 炙りサーモン: 香ばしさが増してさらに美味

買いどきのポイント

国産の天然物は4月〜6月が旬ですが、漁獲量が極めて少なく、非常に高価です。スーパーや通販で見かけるキングサーモンのほとんどは輸入品ですが、国産の「生」が手に入るのはこの時期だけ。希少価値の高い逸品です。

6. カラフトマス

【旬の時期:7月〜9月】

カラフトマスは、北海道の夏を代表するマスです。オホーツク海沿岸を中心に小型定置網で漁獲され、別名「オホーツクサーモン」とも呼ばれます。背側や尾びれに大きな黒点があるのが特徴で、産卵期の雄は背びれの前方が盛り上がることから「背張り鱒(セッパリマス)」とも呼ばれます。

特徴と味わい

カラフトマスは、サケ科の魚の中では身が柔らかく、脂質も適度に含まれているのが特徴です。

かつては、夏に大量に漁獲されることや、他のサケ類に比べて鮮度が落ちやすいという特性から、「マスは鮭の格下」と見なされがちでした。

しかし、現在は冷蔵・冷凍技術や流通網が格段に進歩したことにより、鮮度の低下を防ぎ、美味しさを保ったまま消費者に届けられるようになりました。その結果、カラフトマスは鮭に勝るとも劣らない、本来の美味しさが高く評価されています。

主な産地

カラフトマスは、根室海峡を含むオホーツク海沿岸が主要産地です。具体的には、斜里町、網走市、紋別市、雄武町、枝幸町などで多く漁獲されます。

日本国内におけるほとんどの個体は、オホーツク海沿岸の河川を遡上して産卵します。孵化後すぐに海に下り、約1年間の海洋生活を経て、8〜10月に再び北海道の河川に戻ってきます。

おすすめの食べ方

  • チャンチャン焼き: 野菜と味噌の相性抜群、北海道の郷土料理
  • 塩焼き: シンプルに素材の旨味を楽しむ
  • ムニエル: バターとの組み合わせでコクをプラス
  • フライ: 外側のサクサクした衣と、中のふんわりとした身のコントラストが際立つ
  • マス子(筋子): カラフトマスの卵巣を塩漬けやしょうゆ漬けにした通好みの珍味

買いどきのポイント

旬の時期(7月〜8月)に漁獲されたものは、身の締まりと旨味のバランスが最も良いとされています。「オホーツクサーモン」のブランド名で流通することもあり、地元産を示す表記があるものを選ぶと良いでしょう。

淡白な味わいを活かして、調理法や調味料で変化をつけやすい魚です。

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プロが教える!本当に美味しい「旬の鮭」を選ぶための3つのポイント

せっかく旬の鮭を買うなら、最も美味しい状態のものを選びたいですよね。スーパーの切り身から通販まで、鮮度の良い鮭を見分けるための簡単なポイントをご紹介します。

鮮度チェックポイント早見表

ポイント1:【切り身】身の色と「脂の白線」を見る

スーパーで最もよく見かける切り身。チェックすべきは「色」と「皮と身の間の白い線」です。

身の色

鮮やかなサーモンピンク色(紅鮭なら鮮やかな紅色)で、透明感とツヤがあるものを選びましょう。色がくすんでいたり、ドリップ(赤い水分)がパックの底に溜まっているものは、鮮度が落ちている可能性があります。

脂の白線

皮と身の間にある「白い層」。これがくっきりと厚く入っているものは、脂がのっている証拠です。また、身の筋肉の間(筋繊維)にも、白い線が網目のように入っているものも脂がのっています。

ポイント2:【一尾・半身】目の透明感とエラの鮮やかさ

丸ごと一匹や半身で購入する場合は、目とエラをチェックします。

目が黒く澄んでいて、水晶体のように透明感があるものが新鮮です。白く濁っているものは鮮度が落ちています。

エラ

可能であればエラ蓋を少しめくってみましょう。鮮やかな赤色(鮮紅色)をしているものが新鮮です。茶色っぽくくすんでいるものは避けましょう。

ポイント3:【通販】「水揚げ時期」と「産地」を確認する

通販で鮭を購入するのは便利ですが、実物を見られない不安もあります。失敗しないためには、ショップの商品説明をよく確認しましょう。

「旬」の表記に注意

「旬」と記載があっても、それがいつ獲れたものかを確認することが重要です。例えば、12月に「旬の秋鮭」と書かれていても、それは9月〜11月に獲れて冷凍保存されたものである可能性が高いです。(もちろん冷凍技術も向上していますが、「生」の旬とは異なります)

産地と水揚げ時期

「北海道羅臼産」「2025年5月水揚げ」のように、産地と水揚げ(漁獲)時期が具体的に明記されているショップは信頼できます。

漁期カレンダーと照合

迷ったときは、この記事で紹介した「旬のカレンダー」と照らし合わせてみてください。「今が旬の地域」から「今が旬の鮭」を選ぶのが、最も確実な方法です。

ちなみに、旬の中でも「旬入り直後(漁が始まって間もない頃)」の鮭は、脂がしっかりとのっており、味が安定しているため特におすすめです。

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旬を知って、鮭を一年通して楽しもう

ここまで見てきた通り、鮭は日本各地の海で、一年を通して様々な種類が旬を迎えています。

【まとめ】鮭の旬カレンダー

季節旬の鮭特徴
3月〜5月サクラマス繊細な味わいの幻の高級魚
春〜初夏4月〜6月キングサーモン鮭の王様(国産は極少量)
春〜夏4月〜7月時鮭脂のりが抜群の若い白鮭
6月〜8月紅鮭濃厚な旨味(ほぼ輸入品)
夏~初秋7月~9月カラフトマス淡白な味わいが特徴
9月〜11月秋鮭いくらも美味しい日本の定番

旬の鮭は、私たちに季節の移ろいと自然の恵みを感じさせてくれます。

ぜひこの記事を参考に、一年を通して最高の鮭をお楽しみください。

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